今年の1月、高知市の牧野富太郎博士の名前を冠した牧野植物園ヘ行きました。今までも何度か行きましたが、今回は牧野植物図鑑の原画展があることを新聞で知り、原画をぜひとも見たいとの思いでした。NHKの4月からの連ドラがあるための企画でしょうか

展示室を見ていると、突然パーティションの向こうで、植物園の学芸員らしい方の説明が始まりました。説明が分かりやすく詳細な内容であり、そちらへ戻って行くと、プレスの腕章の女性の方への説明の現場でした。少し後をついて行くと、カメラの方から、ご一緒にどうぞ、とのお言葉をいただきました。詳しい解説を聞くことで、自分で展示の解説文や原画を見るよりも、もっと多くの、解説文にない、いろんな背景や事柄が良く理解できました。

植物画は典型形態が提示可能で、同じ図の中に植物の部分の拡大図があり、その拡大された図のさらに拡大された部分図があります。これらの図は特殊な筆により、驚くほどの極細の細密な描写がなされています。また他に気のついたことは、多く展示された牧野博士自身の写真で、どの写真にも博士の良い笑い顔が写っています。全国の植物観察会、というのか勉強会に招かれ、好きなことをしている、本当に笑顔にあふれた写真群でした。多くの人に慕われ、しかも植物のことを知りたいという熱意を感じました。

全部の解説が終ってから記者の方に何の雑誌かお尋ねしたところ、日本航空の機内誌で3月号の特集の取材とのこと。私は東京への往復に飛行機より新幹線が多かったのですが、今回、久しぶりに日本航空を利用しました。機内誌を見るためです。そしてこのようにきれいにまとめられたのかと思いました。印象的だったのは扉の写真に、1月に咲くバイカオウレンという、草丈が10㎝ほどの可憐な花がアップで、木々の下のほの暗い雰囲気の中で写っているものです。そこに書かれているタイトルは、「草木の精に魅せられて」。この花は牧野博士が愛した花で、この花の葉が牧野植物園のロゴとして使われています。

飛行機搭乗時、機内誌の各地を回る特集は楽しみですが、自分が楽しんだ場所で、たまたまの実際の取材現場を見て、出来上がった記事を見た経験は初めてです。解説を聞かせていただいた植物園の方、同行させていただいた記者の方々に感謝いたします。14a877fccbe733ace4047214911a7be5

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