私は大学生としての生活を青森県弘前市の弘前大学で過ごしました。東北地方以外、特に西日本方面にお住いの方々にとっては弘前の情報や知識はお持ちではないように思います。私は岡山で産れ育っていたので、遠く離れた東北のことは全く知りませんでした。

弘前での生活で感じたことは、雪が降るために四季折々のめりはりがある季節感と言えます。桜の季節は今では4月中頃でしょうか、その頃はゴールデンウィークの頃でした。弘前城は桜の季節になると、全国ニュースで必ず取り上げられるほどの名所です。弘前では春が近づくと梅が咲き、桜が咲いて、その後に梅が散って桜が散るようになります。雪に降られ、そして春が来るということで桜は明るい春の象徴のような感じでしょうか。地元の人は桜を見に行くことを「観櫻会」と言います。花見、と言わないことが不思議に思えました。弘前城公園には大勢の人が集まり、津軽三味線の音も聞こえ、本当に春を体中で喜んでいます。広い公園にはお堀跡の池もあり、ソメイヨシノを中心にすごい数の木にきれいな花が咲きます。

弘前市内から西の方向に津軽富士と称される岩木山を望むことができます。どこからでも岩木山が望め、生活の全ての場に岩木山が溶け込んでいます。桜の花が散ってからは岩木山を望む広大な畑にリンゴの白い花が咲きます。そのリンゴの木の下の黄色のタンポポは印象的な風景です。

そのような春。町中の木々に新緑の葉が芽吹きます。山々も次第に新緑が目立ってきます。この新緑の期間が長く、しかも葉の色が陽に輝きます。北国は長い間、きれいな新緑が楽しめます。東北や北海道は紅葉のきれいさはニュースでも報道されますが、この新緑!岩木山でも十和田、八甲田でもみずみずしさが感動的です。

秋の紅葉は素晴らしい光景です。特に八甲田などの広大な山で見ると、赤や黄色に混じって常緑樹の緑が点在しているのが素晴らしい。

そして冬。山の上には雪が降り、葉が散って、裾野に移るにつれ紅葉が残り、葉が緑の期もある風景を見ることができます。

今は香川で過ごし歳を重ねてきて、学生時代の弘前、雪がある弘前を懐かしく思い出すことが多くなっています。人生の重要な部分を育ててくれた街です。4d7f5309043a9a7a099ad7b4c6683114

宿泊ホテル、

ドゥルーリーイン・コンベンションセンター

セントルイス、アメリカ

過去の記事一覧