今年も世界禁煙デーです。世界保健機関(WHO)は1989(平成元)年、5月31日を世界禁煙デーと定め、喫煙しないことが一般的な社会習慣となることを目指しました。厚生労働省においても、1992(平成4)年から世界禁煙デーに始まる一週間を禁煙週間として定めました。さて今年の世界禁煙デーの標語、禁煙に取り組もう!タバコをやめるべき100の理由、として禁煙ジャーナル(No.330、2021年5月号、渡辺文学発行)に、日本禁煙学会理事の松崎道幸先生の翻訳によるその内容を、理事長の作田学先生が執筆されていますのでその一部をご紹介いたします。

まずタバコをやめるべき100の理由の中でまず挙げているのが、タバコが毎年、世界で800万人以上の命を奪っていることを伝えています。その中で、現在の新型コロナ感染症に関する動向を背景に、新型コロナに感染した場合、喫煙者は重症化しやすく、死亡リスクが高くなる、ということがまず第一番目です。また近年広まっている加熱式タバコ、電子タバコも害があることにも触れています。

タバコの害を多々挙げていますが、害だけでなく禁煙によるメリットにも触れています。タバコをやめて20分で速かった心拍が平成になること、12時間後には血液中一酸化炭素レベルの正常化となること、などです。2~12週経つと心臓と肺がよりよく働くようになり、1~9ヵ月経つと咳と息切れが減り、5~15年で脳卒中リスクがタバコを吸わない人のレベルまで下がる、としています。

また禁煙ツールとして、タバコを吸いたくなった時に水を飲む、読書や散歩、音楽鑑賞で気を紛らわすこととを勧めるなどの禁煙サポートも紹介しています。

世界禁煙デーに関してマスコミでもいろんな報道がされることから、禁煙について少しでもタバコのことを考えているタバコを吸っている人、あるいはその周囲の人で、禁煙に向けて実行できるような情報を取り入れてはいかがでしょうか。

さて先日、アメリカの食品医薬品局FDAが、メンソールタバコをアメリカ国内で禁止する基準案を来年中に取りまとめるという報道がありました。メンソールタバコについてはずっと以前から、若い年代や女性が喫煙を始める時に常習の喫煙習慣におちいりやすいと言われてきました。その原因はタバコのイガイガ感、苦いような感じを和らげ、吸いやすくすることによります。アメリカではカリフォルニア州やマサチューセッツ州ではすでに禁止されているようです。

タバコのことを改めて考えてみてはいかがでしょうか。

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ブルーモスク

ボスフォラス海峡を見下ろすイスタンブールのヨーロッパ側にそびえる

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