心底冷えた冬も終わり、希望の春がやって来ました。慢性関節リウマチの患者さん、やっと暖かくなって良かったですね。レイノー症状のある患者さん。まだ、油断は禁物ですよ。手先は大切にしてください。
さて、今月は、膠原病の患者さんに限らず、一般の方にも当てはまる大切なお話をしましょう。
『元気に生きる』
今回の内容は、膠原病が寛解状態になって落ち着いたときに、これからどういうことを、気をつけたらよいか考えるときの参考にしてください。
1)日本人の死亡原因について
下記に示すとおり、死亡の一位は、癌などの悪性新生物ですが、二位は心疾患、三位は脳血管障害です。
すなわち、心筋梗塞、脳出血、脳梗塞が死因の約30%を占めているわけです。これらの疾患をおこす原因は、動脈硬化です。
日本人の死亡原因
- 悪性新生物 30.3%
- 心疾患 15.3%
- 脳血管障害 14.7%
すなわち、元気に生きるためには動脈硬化を防ぐことが、 非常に大事になってきます。
2)動脈硬化について
動脈硬化は、自覚症状の無いままに、深く静かに血管を老化させていきます。
この図で示すとおり血管が細くなることによって、血流が悪くなり、血管がつまると心筋梗塞や脳梗塞をおこし、もろくなった血管が裂けて脳出血を来します。動脈硬化をおこす原因には、肥満、高血圧、糖尿病、高脂血症、の疾患が重要とされていて、これらは、生活習慣病と言われています。
これらの疾患をなるべく早いうちに治療をすると、動脈硬化を進行させません。症状がないからどうしても甘く考えがちですが、気がついてからでは遅いのです!!
第三号 平成13年4月1日発行