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放射線科画像診断センター長の独り言      佐藤 功

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COPDの息するしんどさの進み具合   No.10(2019年10月)

 

COPDの息するしんどさ、すなわち呼吸困難度を測定するのには呼吸機能検査という方法があります。呼吸機能検査にはいろいろありますが、たくさんの方が思い出すものに、思いっきり息を吸い込んで、合図とともに吐き出す、ということがおありではないでしょうか。特に若い方では肺活量がどのくらいあったかと、自慢に思われた方もいらっしゃると思います。

呼吸機能検査の中で思いっきり息を吸って、その後一気に吐き出す時、その吐き出す最初の1秒間にどれだけの量か、を1秒量と言います。この1秒量は人間、誰だって歳を取ると、平均寿命前後の80歳あたりにかけて減少してきます。この量が減ってきて、ある一定の値にまで減ると日常生活に支障がでる、さらに減って来ると動けなくなってしまう、ということになります。

タバコを吸う人はどうでしょうか。タバコを吸う人でもタバコに感受性がない人、つまり影響がない人は、タバコを吸わない普通の人と一緒で、歳とともにゆっくり1秒量が減っていきます。ところがタバコに感受性がある人、つまりタバコに影響を受けやすい人では歳を取るにつれ急速に1秒量が減っていき、40ないし50歳で、ちょっとした日常生活で息苦しくなってきます。前回のこのコーナーでもお話したように、歳かなあ、と感ずる方もいらっしゃいます。この年代ではまだ筋力もあり、体力でカバーしていきますが、そのままタバコを吸いあ続けると、普通の生活ができなくなるまで行ってしまう可能性があります。

 でもタバコを吸っていて息をするのがしんどいと感じるようになった時にタバコをやめると、1秒量の減っていく割合は改善します。すなわち1秒量の減少する量の割合が減っていきます。ですのでタバコをやめる歳が若いほど、障害が少なくなります。50歳でやめるより40歳で、40歳でやめるより30歳で、30歳よりも20歳で・・・となると最初から吸わなければやめる苦労が要らない、ということになります。初めてタバコを吸った年齢のことを多くの調査で調べてみると、小学生の時に、というのが珍しくないことが分かっています。家の人が吸っているのを、ちょっと興味があるからと吸ってしまうようです。好奇心や大人への興味など、いろんなことから吸い始めるのはしたかたがないのかもしれません。私は中学校や高校でタバコの話をするときにいつも言うことは、いたずらや好奇心でタバコを吸ったとしても、でも20歳の成人になったらやめよう、ということです。20歳になったらタバコを吸える、というのではなく20歳になっても吸わないように、ということが重要です。

ネッシーで1910ネス湖アーカート城001有名なネス湖の湖畔

荒城となったアーカート城、

スコットランド、イギリス

 

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